社会人になってから共通テストの勉強をしようと決意しました。
受験勉強する理由の一つとして、高校の学習内容が社会で役立つことを実感したからです。この記事では「どのように役立つのか」をお伝えします。今回は「国語」編です
社会に必要な能力は「読解力」と「表現力」
社会に出て気づいたことは、社会人には「読解力」と「表現力」が必要不可欠であることです。
「読解力」と「表現力」が必要な理由をそれぞれ紹介します。
読解力
まず、読解力には大きく2つに分けられます。
1つ目は、文章を読みほどく能力です。
会社では様々なことが文章で規程やマニュアルに書かれています。これらを読み解き理解するには「読解力」が必要です。マニュアルなどの文章を正確に速く読み解けるか否かで、同期との差が大きく開きます。
会社のルールやシステムはマニュアルなんか読まなくても、先輩や上司に聞けばよいと思うかもしれません。しかし、まとめてある資料を読まずに上司に聞くことはとても失礼です。先輩や上司もそれぞれ自分の仕事を持っており、とても忙しいです。その中で、マニュアルに書いてあることをわざわざ先輩方の貴重な時間を割いて聞くことはとても迷惑です。
マニュアルは個々人がいつでも読めて、全社員が共通認識を持てるようにつくられています。(わざと難しい日本語または英語で書かれていますが…)
そのため、マニュアルを素早く正確に読めることは仕事をする上では必要不可欠なので、「読解力」はとても大切です。
さらに、そのマニュアルが作成された経緯を読み取れる(行間を読む)ほどの「読解力」があれば社会では鬼に金棒です。文章が作成されるまでには、様々な課題があり、先輩方が知恵を絞った経緯があります。
その結果、生み出されたものがマニュアルに書かれている文章です。行間を読み解く能力があれば、先輩達の経験も学べることができます。若い人が先輩社員にどう頑張っても勝てないことは「経験」です。「経験不足」はあらゆる面で不利になるので、より多くの「経験」を積んでおきたいです。
マニュアル等に隠された先輩方の経験を瞬時に読み解く能力があるとかなり効率よく経験を積むことができます。
2つ目は、会話の内容を理解する能力です。
会社では学生時代より格段に休憩時間以外での会話が増えます。
学生時代は先生が一方的にしゃべり、その内容は教科書に書いてあることを先生なりの言葉にしただけのものです。先生がしゃべった内容が分からなくても、教科書を見直すことで補えば、なんとなく先生がしゃべった言葉を理解できたでしょう。できなくても、後で友人に聞いたり、先生に聞き直しに行けば済んだ話でした。
しかし、会社では業務に関する会話が格段に増え、瞬時に内容を理解してレスポンスを返さなければなりません。少しでも時間が空いてしまうと、「聞いてなかったのか」とか、「無視しているのか」と悪印象を与えてしまうので、とりあえず何かレスポンスをしなければいけません。しかし、瞬時に返すレスポンスがいつも「もう一度お願いします」とかだとバカだと思われます。
「読解力」があれば、会話の内容を理解することができます。
さらに、私に話かけてくれた意図まで読み取ることができれば、与えられた仕事をより完璧に行うことができます。与えられた仕事の意図までも読み取て仕事を成し遂げれば、先輩や上司も「こいつは見込みがあるぞ!」と評価していただけます。
今回は、文章を読み取る「読解」と会話を理解する「読解」を紹介しましたが、両者に共通することは受け取った言葉を正しく理解し、その言葉が生まれた意図までも読み取る(行間を読む)ということです。この能力は社会人には必要不可欠です。
表現力
社会で最も必要な能力が「表現力」だと思っています。
私はサラリーマンですので、自分の実績を上司に報告しなければ評価されません。報告がなければ、「成果がありませんでした=仕事していませんでした」をデカデカとアピールしていることになります。
自営業の方はさらに「表現力」が必要ではないでしょうか? サラリーマンは報告の機会をいただけますが、自営業の方は自ら報告の機会を申し込み、あしらわれながらも少しだけいただいた時間内で自身をアピールしなければなりません。限られて時間で報告するのはかなり高い「表現力」が必要です。
表現の仕方はたくさんあります。文章で伝える、スピーチで伝える、スライドまたはポスターを用いて伝えるなどがありますが、これらすべてに言語が含まれています。スライドやポスターに文字がないものを見たことありませんし、スライドを表示させて突っ立ているだけの人も見たことがありません。スライドやポスターを用いても言葉を使いますし、スピーチもします。スライドに書かれた内容はあくまでスピーチの補助でしかないのです。
この「表現力」はくせ者で、文章を書きまくったり、発表練習をしまくったりしても簡単に向上させることができないからです。伝えたい相手に自分が知っていることを100%伝えようとしても、情報過多のため、伝わりません。逆に5%だけ伝えたいので、5%だけ教えようとしても、情報が少なすぎて伝わりません。相手に正確に分かりやすく伝えるためには、「キーワード」を過不足なく選択して、文章を整えて伝える必要があります。
とはいえ、この「キーワード」の選択と文章構成はこれらだけ練習しても非効率です。効率的に習得するには、まずは自分が相手が伝えたいことの相手の情報から「キーワード」を自然に抜き取れるようにしておかなければなりません(つまりは「読解力」が必要)。
「表現力」はかなり高度な能力ですが、社会人として活躍するには必要不可欠な能力です。
読解力と表現力の向上の近道は「国語(現代文)」を極めること
読解力と表現力を向上させるためには「国語」を鍛え上げることが必要です。
理系学生には耳が痛いかもしれませんが、「国語力」がないと周りの文系学生と比較して劣っているという評価をされてしまいますので、学生のうちに磨いておきましょう。
共通テストの文章は良文揃い
共通テストの文章は「良文」揃いです。
「国語力」を極める大前提として、良文にたくさん触れ合う必要があります。現代はSNS時代が到来し短文や映像しか触れ合わなかったり、情報たくさんあるため流し読みしかしなかったり、しっかり文章を読むという機会がだいぶ少なくなりました。(精読する時間がない環境になってしまっている)
そして、いざよい文章を読もうとしても、何を読んでもいいか分からないと思います。そこで、登場するのが共通テストで使用されている文章です。
「キーワード」を選び抜く力が身につく
良文の中には読者に伝えたい「キーワード」が必ず含まれています。これを読み解く(見つける)能力がなければ、問題を解くことができません。
また、問題の選択肢には「キーワード」を利用している文章が書かれています。問いに対しての最適な回答が共通テストの中にすべて含まれています。
実は、共通テストと東大現代文の問題レベルは同程度であると言われています。異なるのは回答形式です。共通テストは選択式で、東大は記述式です。つまり、共通テストの問題を選択肢を見ずに回答することができれば、東大レベルの力を身につけることができます。
共通テスト「国語」を勉強することで社会でためになる能力が身につく
共通テスト「国語」で良文に出逢い、「キーワード」を読み解く能力と「キーワード」を利用して文章を書く能力を磨いていけば、社会で必要な「読解力」と「表現力」を伸ばすことができます。
受験生の中で、「国語」なんて勉強しなくてもよい教科、または文章ばかり読んで何のためになるのかと思っているあなたはまじめに「国語」と向き合ってみてはいかがでしょうか?
あなたが「国語」と向き合えば、必ず「国語」はあなたの人生にプラスとなる能力を引き上げてくれるでしょう。
「国語」を疎かにしてしまったまま大学生、社会人になってしまったあなた(私もそのうちの一人です)は今から「国語」と向き合いませんか?社会で必要な「読解力」と「表現力」を一緒に伸ばしていきましょう!!
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